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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

その11 数 基礎 同数発見

2005/09/08(Thu)
 同数発見とは、いくつかある数の集まりの中から同じ数の集まり同士を見つけていくことです。同数発見を早く正確に行うためには、数がきちんと数えられなくてはなりません。したがって、同数発見の前提条件は、「分類計数」です。しかし、同数発見は、分類計数よりも難易度は高いです。それは、これを行っていくためには、自分が数えた数をしっかりと覚えていなくてはならないからです。

 同数発見の学習を行っていくうえでは、絶好の教材の「こぐま数カード」 です。これを使った課題を例にとって考えて見ましょう。「こぐま数カード」は、正方形の厚紙のカードに花、りんご、こぐま、子どもの4種類が1~12まで描かれた合計48枚のカードです。

 このうち5~10のりんごと、花のカード計12枚を出して、同じ数のりんごと花を探して合わせる課題を行ったとしましょう。子どもがはじめに7個のりんごが描かれているカードを持ったとします。まず、正しくりんごの数7個を 数えます。次に、それを元に多くの花のカードの中から、7描かれている花を一つ一つ数えて探していきます。このとき花のカードを数えていくことに集中するあまり、はじめに数えたりんごの数を忘れてしまうことがよくあります。そうすると、また初めのりんごのカードを数えなくてはならないため、同じものを何度も何度も数えなくてはならないことになります。

 こうしたときの対策は2つあります。ひとつは数えるものの数を少なくして行うことです。数が少なければそれだけ覚えていやすいですし、数える対象になるものも数の少ないものを選べばよいので、考えやすいのです。事実こうした同数発見の課題については、なるべく数の少ないものから行っていくほうがいいのです。はじめに少ないものを処理すれば、全体の数は少なくなりやりやすくなります。

 もうひとつは、上の場合は花とりんご6枚ずつでしたが、それを花のカードは1枚だけにして、その1枚のカードと同じ数のものを6枚のりんごから選ぶようにすると、ひとつに絞れて数えやすいと思います。

 こうして、カードによる同数発見を十分に練習してから、「ひとりでとっくん 10同数発見」 を使って、ペーパーによる同数発見の問題を練習して下さい。下の例のように、いくつかの選択肢の中から、同じ数のものをさがしていくものが多く出されています。数の少ないものからはじめて、徐々に増やして練習して下さい。

 同数発見のペーパーを行っていく際によく「数を忘れないように、数えたらそこに数字を書いていいですか。」という質問をお受けします。基本的には、書いてもかまいませんが、数字を書くとそれに頼って数を覚えない場合もあります。数を内面化するという意味では、できるだけ数字を書かないでもできるようになるといいと思います。

 最近の入試では、具体物を数えるだけでなく、積み木の同数発見の問題もよく出題されていますので、発展的に練習を行って下さい。

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