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週刊こぐま通信
「学習相談Q&A」

【質問58】

2007年9月7日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

 夏休みに相当がんばり、理解力も高まってきたと思いますが、8月下旬からやや意欲をなくしているようです。これまでは、かなり興味を示していたものにも関心が向かないようです。入試までどのように持っていったら良いのでしょうか。

 夏の疲れが8月下旬から9月にかけて顕在化する場合が毎年よくあります。肉体的な疲れだけでなく、机に向かう毎日の連続で精神的に疲れていることも考えられます。また、テストの結果を踏まえて、母子関係がギクシャクしたり、テストの結果に敏感になりすぎ、本人が問題を見て、できないと思うものを最初から拒否するような子もこの時期に現れます。極端な例で言えば、チック症状があらわれたりしますが、いずれにしても子どもに相当のプレッシャーがかかっていることには変わりありませんから、周りの大人はそれを取り除く努力をしなくてはなりません。

 難しい課題を相当トレーニングしてきた結果の疲れもあると思いますが、「難問トレーニング」は9月半ばごろまでに終え、あとは基本問題の復習を中心に進めていくのが良いと思います。その際、どんな教材を使えば良いのか。会員の皆さんは8月からお渡ししている日付のついた「毎日トレーニング」をまず行ってください。そして、夏休み教材でお渡しした基本学習ボードをもう一度繰り返し、その上で余力があれば、「パーソナル問題集」を使って苦手な領域の総まとめをしてください。日常授業でも学校別予想問題講座でも、最後のまとめとしてテープの指示によるテスト形式の練習を行っていますが、そこでできなかった問題は徹底して復習することをお勧めします。

 興味を失ってしまい、集中力が持続しない子どもには、やはりペーパーだけでなく、具体物やカードを使った学習を行ってください。できればゲーム化したり、本人が先生役でお母さんが答えるということもいいかもしれません。先生役で設問を考えられるということは良くわかっている証拠ですから・・・。パターン化された問題では飽きが来ますので、少し角度を変えて質問すると子どもには新鮮に映ります。また、挑戦意欲も掻き立てることができると思います。具体物やカードを使った学習は、言語化の練習に適していますので、理由説明など、自分の言葉で考え方を説明する練習も有効です。

 これから9月いっぱい、提出願書の準備で、保護者の方は忙しくなると思いますが、家庭学習のペースはどんなことがあっても変えないようにお願いします。勉強量を多くする必要もないし、少なくする必要もありません。これまでどおりの生活リズムを変えないで、入試本番まで持続させてください。仮にチック症状が現れても、すぐに回復できます。母と子のスキンシップを増やし、子どもが信頼している先生との関係を密にして、活動や学習を進めることによって、困難な状況は改善されるはずです。

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