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週刊こぐま通信
「学習相談Q&A」

【質問30】

2007年5月25日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

 夏休みの講習会の受付が始まりましたが、聖心を第1志望にする場合、どのような講習会を受講すれば良いのでしょうか。また、聖心合格にむけた夏休みの学習課題をどのように考えれば良いのでしょうか 。

 最近の聖心の出題内容を見ると、明らかに問題が難しくなってきています。入試の方法や合否判定のあり方で揺れていた10年ほど前とは違って、最近の入試の内容は、あきらかに現体制の自信作といえるでしょう。数年後に中学校の入試を廃止する方針を打ち出した学校ですから、学力面を重視するのは当然といえます。その姿勢が、最近の問題の難問化と多様化に表れています。長い間、ほとんど同じ趣旨の問題を出していた学校ですが、最近は今までほとんど出されていなかった問題が出され、かつ同じ単元の問題の中では、難易度の高い問題を出しています。

 もともと、数と図形と言語がよく出されていた学校です。数は足し算引き算の考え方につながる、数の多少・数の増減・数の合成等が中心でした。また、図形は図形模写、言語は話の内容理解というように傾向がはっきりしていましたが、最近の傾向は必ずしも同じではありません。

 数が学力の中心であることは変わりませんが、最近は一対多対応に象徴されるように、掛け算や割り算の基礎となる考え方も求められています。図形も、図形模写がほとんど出されなくなった反面、秘密袋で触った立体を描かせるなど、どの学校よりも難しい課題が出されています。難しいしりとりの問題や位置移動の問題なども十分な対策が必要です。また、昨年のインタビューごっこのように発言する機会もこれからも増えてくるはずです。

 こうした最近の傾向を踏まえ、夏休みの講習会は、お弁当持参の長時間講習会と学校別聖心の予想問題講座を中心に、数の学習・表現発表力講座・指示絵画製作などの単科講習会がお勧めです。また、試験全体が「指示の聞き取り」重視の傾向にありますので、子どもに時間的ゆとりがあれば、言語の学習を受講されることをお勧めします。

 数では、暗算能力を高め、複合問題の基礎を固めること。絵本を使った話の内容理解の中で、さまざまな領域の問題が課せられることがあるので、その対策をとっておくこと。毎年ではないが課題画が出されることがあるため、絵日記をつけること。そして、行動観察における模倣体操の対策にラジオ体操やテレビ体操などを経験しておくことが良いと思います。

 ペーパーテストの点数だけで合否が決まるわけではありませんが、学力を重視する試験になればなるほど、ペーパーテストの結果はこれまで以上に重視されるはずです。夏休みには、雙葉小学校の過去問をやるくらいの意気込みで、難しい問題に挑戦してみてください。一歩先の問題をやることが、学力を高める良いチャンスになるし、本試験で自信を持って取り組むことができるはずです。

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