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週刊こぐま通信
「学習相談Q&A」

【質問4】

2007年1月26日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

しりとり問題において、最初の言葉がわかっている「しりとり」は十分できるのに、最初の言葉の指示がなかったり、全部つながらない場合のしりとりなど、応用的な問題になると、お手上げです。今後どんな練習をしていけば良いのでしょうか。

 しりとり遊びは子どもたちも慣れ親しんだ「言葉遊び」であるため、ペーパーやカードを使った問題において、最初の言葉が指定されているような基本問題は、なんの問題もなく解けるはずです。しかし、しりとりに関する入試問題は、単に後ろへつなげていく言葉遊びとしての問題だけでなく、しりとりのルール、つまり前の言葉の最後の音を次の言葉の頭に持ってくる・・・という約束事の理解が問題のテーマになった時、とても難しい問題に変化し、これは入試においてもよく出されています。どんな問題があるか、思いつくまま列挙してみましょう。

  1. 最初も最後も指定されない「しりとり」
  2. つながらない言葉も入っていて、なおかつ最初の言葉の指定がない「しりとり」
  3. 枝分かれしていく「しりとり」
  4. しりとりでつながるように空欄を埋めていく問題
  5. 4つのグループがあり、かつ全部つながらないようになっていて、どのグループが一番長くつながるかを考える問題

 それぞれの問題には、違った難しさがありますが、難しさの一番の原因は、最初の言葉が指定されていないという点です。しりとりは、後へつなげる言葉遊びですから、最初の言葉が指定されていれば、なんら難しいことはありません。最初の言葉が指定されない「しりとり」は、前に戻ることが理解できなければ完成しません。そのことを理解するまで時間がかかるのです。よく言われる「逆しりとり」とか「頭とり」といわれるものの理解がそれにあたります。たとえば12枚の絵カードが全部つながるという前提でしりとりをする場合、最初の言葉が指定されなければ、ともかくどこからでも良いので、つなげます。その結果後ろにつながらず3枚残ったとします。こうした状況の中でその3枚を、最初においた絵カードの前に置けないかどうかを考える子と、もうつながらないとする子が出てきます。前に戻ってつなげようと考える子は、しりとりのルールをよく理解している子です。
 つまり、しりとりの問題をしながら、そこで求められているのは、「論理的思考力」なのです。しりとりのルールをさまざまな角度から捉えることのできる子は、「なぜ」という問いかけに、きちんと筋道だてて説明できるのです。

 難しいしりとり問題を解くコツは、ともかく絵カードを使った練習を徹底することです。カード教材のよさは、試行錯誤ができる点です。進んだり、戻ったり、空欄を埋めたり・・・そうしたしりとりの作業を考えた場合、ペーパーの前に、繰り返し絵カードを使って練習することをお勧めします。その上で、いろいろな場面設定を通して、しりとりのルールをしっかり意識させてください。

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