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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問28】

2008年06月13日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

数の増減を暗算でするのが苦手なようです。どんな練習を重ねればよいのでしょうか。

 数の増減は、小学校入学後に学ぶたし算・ひき算の基礎になるため、入試でもよく出題されています。計算だけをさせるわけではなく、生活文として文章題のような形で出されますから、お話を聞いて、数を増やすのか減らすのかの判断もしなくてはなりません。そうした経験が、小学生になってから生きてくるからです。また、数の増減は、他の数の操作と組み合わさり、複合問題化するケースが多く、特に一対多対応と組み合わさり、下記のような問題になって出題されます。

駐車場に3台車が止まっていました。そのうちの2台が出ていき、また3台やってきました。今ある車のタイヤの数は全部でいくつですか。その数だけ丸を描いてください。 (93年聖心)

 こうした問題の場合、はじめに「数の増減」の答えを出してから、一対多対応の操作をするわけですから、数の増減部分については、暗算で答えが出せないと、時間制限に引っかかってしまいます。10以内の数の増減はできれば暗算で答えが出せるようにしたいものですが、月齢差等の問題もあり、夏休み前の今の段階ですべての子が完璧にできるわけではありません。しかし、夏を過ぎて9月ごろになると、3月生まれの子どもも自信を持って暗算できるようになりますので、焦らずがんばってください。暗算練習の方法はいろいろありますが、まず、今学習している数の問題を、次のような手順で行ってください。

  1. まず、学習テーマになっていることを、おはじきなど具体物を使って考える
  2. 次に、同じ趣旨の問題を、1場面の絵を見て考える
  3. 今度は、同じテーマの内容を、お話を聞いて考え、その答えをペーパーの解答欄に記す
  4. 最後は、お話だけを聞き、口頭で答える暗算練習をする

つまり、特別のプログラムで行う必要はなく、新しい数の単元の学習を始めたら、同じテーマの内容を、具体物・ペーパー・暗算の順に行えばよいということです。しかし、一挙に暗算までもっていくことはできないと思いますので、常に順序を間違えないように、最後の練習を暗算練習で締めくくればよいということです。

数の増減の暗算方法については、次のように考えて練習してください。

  1. お話を聞きながら、数の変化があるたびにおはじきを使い、数を増やしたり減らしたりする
  2. 最初の数を聞き、その数だけおはじきをお皿に入れる。その後最後までお話を聞いてから、お皿の中のおはじきをお話を思い出しながら、増やしたり減らしたりする
  3. 次は、最初から最後までお話を聞き、お話を思い出しながらおはじきを使って数の変化を考える
  4. 最後は、おはじきを使わず、最初から最後までお話を聞き、数の変化をとらえながら、答えを口頭で言う

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