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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問27】

2008年06月06日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

四方からの観察の問題の中で、反対からの見え方を自分で描き表わす問題が不得意のようです。どのように指導したら良いですか。

 位置表象の中でも難しい「四方からの観察」は、左右関係の理解の発展として重要であるだけでなく、自分の立場を離れ、視点を変えてものを見る大事な思考法を育てます。
ところで、四方からの観察に関する入試問題は、どのような問題が出されているのでしょうか。

  1. 花瓶とコップを反対側から見たらどう見えるか、選択肢にをつける(豊明)
  2. 積んであるつみ木を前後左右にいるお友だちから見たらどう見えるか、そのお友だちについている×のしるしを選択肢につける(目黒星美)
  3. いろいろな形に積まれた立法体つみ木を、矢印の方向から見たらどう見えるか、4つの選択肢の中から選ぶ(暁星)
  4. 先生との間におかれたペンギンの人形、つみ木、カップを反対から見た絵を鉛筆で描く(青山)

 こうした問題を分析してみると、問題の出し方について、いくつかの観点でまとめることができ、それが難易度を決めていることもわかります。

 1. 観察すべきものが、ひとつか複数か
 2. それが具体的なものか、つみ木のように半具体物であり、やや抽象的なものなのか
 3. 答える方法として、選択肢から選ぶのか、自分で描き表すのか

こうした観点での組み合わせで、難易度は決まってきます。ところで、「四方からの観察」の難しさは、反対側から見た場合、左右関係が逆になるということがしっかり理解できるかどうかということと、答え方の形式として、選択肢の中から選ぶのではなく、自分で描き表すことができるかどうかということの2つの点です。ですから、反対からの見え方を、自分で描き表すという出題方法が、四方からの観察の中では一番難しい方法ということになります。

 四方からの観察は、前後左右が問われる課題ですが、やはり左右関係の理解がしっかりできているかどうかが決め手です。また、質問にあるような最後の難しい課題に行き着くまでに、解決しておくべき課題がいくつかあります。それを積み上げることしか、難しい問題の解決方法はありません。

 1. 右手左手の理解の確認
 2. 反対から見た左右関係の理解
 3. 一つのものの見え方を選ぶ
 4. 2つ以上のものの見え方を選ぶ
 5. 反対からの見え方をその場に行かないで、描き表す

このような手順で学習すれば、最後の課題までスムーズに理解できるはずですから、実行してみてください。

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