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週刊こぐま通信
「子どもはどこでつまずくか」(30)

魔法の箱の問題は、2例目をしっかり見ること

2009年6月26日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

【質問30】
 魔法の箱は興味を持って学習していますが、できたりできなかったりで安定しません。何が問題なのか、また、どんな問題が今後予想されるのか、助言をお願いします。

 魔法の箱は「ブラックボックス」として小学校高学年でも問題が出てきます。しかし、幼児ですからそれほど複雑な数の操作をするわけではなく、「数が増える」「数が減る」といった単純な法則性の理解です。ただ、数が増える場合でも、一定数増える場合と倍になる増え方があり、また、数が減る場合でも、一定数減る場合と、半分になる減り方があります。1例目が同じ数だけ増える場合でも、2例目が違ってくる次のような問題を考えると、混乱する原因がわかります。


上記例のように「2が4になった」ところだけを見れば、2増えたとも考えられるし、倍になったとも考えられます。倍という概念は難しいので入れた数と同じ数だけ増えたと考えればよいのですが、最初の例示で法則性を決めてしまうと間違えるケースが出てきます。一定数増えたのか、それとも同じ数だけ増えたのか・・・を見極めるためには、2番目の例示をしっかり読み取ることです。ここで、同じ数だけ増えたのか、倍になったのかがはっきりします。ですから、魔法の箱のポイントは「増えたか減ったかをまず見ること」、その上で、2例目をしっかり見て法則性を導き出すことです。

また、最近の傾向である「逆を考える」発想をこの問題に当てはめると、「2を入れて4になる。3を入れて6になる。ではいくつを入れたら10が出てきますか」というように、最後に出てくる数ではなく、最後に入れる数を求めてくることも考えられます。応用課題としてこうした問題もありうることを前提に学習を進めてください。

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