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週刊こぐま通信
「プリムローズだより」

よりみちしないで行けるかな

第32号 2019年7月16日(火)
プリムローズクラス担当
 「先生、今日も楽しかったね」「もうちょっと遊んで帰りたいな」嬉しいことにそういった言葉を毎週、聞くことができます。その満ち足りた子どもたちの笑顔はご家庭の方々、私たちを幸せにしてくれます。子どもたちにそう言ってもらえるようにお部屋の中で常に心掛けているのは、まず明るい雰囲気作りをすることです。どんなに小さい事であっても、今お友だちに掛けた言葉が良かった、進んでした行動が素晴らしかったと思ったら、全員で共有できるように言葉にして次々と伝えていきます。繰り返しているとお部屋の中が自然と前向きになり、1日を笑顔で過ごすことができます。もちろん、遊びの中で取り合いっこがあったり、時には気分がのらずに入室してくる子、いろいろなことがありますが、どれも成長に繋がる大切な一歩です。子どもたちにとっては、新しい自分の気持ちに気付き向かい合う時間、私たちにとってはまた一つ気持ちに寄り添い距離を縮めることができる機会です。どの時も大切に最善の接し方ができるよう、そしていつかこの子どもたちがプリムローズのお部屋のような明るい空気を作り出す側になってほしいと願っています。

さて主活動では、学習ボードを使った迷路遊びを行いました。しかしそこに至るまでにはいくつかの段階を踏みました。というのも、子どもたちと迷路の課題に取り組むのは今回が初めてだったので、お部屋の中に迷路を作り実際に体験してもらうことから始めました。

まず最初に、赤ずきんの絵本を読みました。読み終わってから、お母さんにお使いを頼まれたこと、オオカミに出会ってお花を摘んだこと等、この先にポイントとなる事柄をもう一度聞いていきました。そして子どもたちは絵本の中の赤ずきんちゃん同様に頭巾をかぶってカゴを持ち、役になりきってお母さん役の先生からお使いを頼まれます。机で作った迷路の道を通りながら指示された本数だけお花を摘んだり、時には行き止まりがあって戻ったりしながらカゴに入った果物を目的地まで届けました。自分たちの腰位まである机で作った迷路で子どもたちは楽しみながら、行き止まりがあったら戻って他の道を探すこと、ゴールが見えていても道ではない場所を通っていくことはできないことなど、実際に迷路の中を歩いて体験することができました。また机の配置を少し変えてレイアウトを変更すると、この先がどうなっているのかルートを慎重に確かめる姿もありました。このような経験を積んでから机での学習ボードの課題に移りました。先ほどのお部屋での迷路を思い出しながら、今度は自分を小さな人形に置き換えて道からはみ出さないように慎重に進めていきました。分かれ道ではその先を目で追って、ゴールまでたどり着くと大変嬉しそうで、他の行き方はないのか、今度はゴールしたところからスタート地点に戻ってみようとしている様子もありました。
紙の上で行う迷路からスタートすると、そこに立体的な物は浮かび上がってきません。するとスピードが早く雑になり、道を突き抜けて簡単にゴールしてしまうこともあります。そしてこちらが言葉で伝えようとも難しいことがあります。そのような様子を想定して何とか一枚一枚の迷路を丁寧に扱っていってほしいと思い、たどり着いたのがお部屋を迷路にすることでした。今日もまた私たちの思いを子どもたちがしっかりと受け止めて楽しい充実した時間を過ごすことができました。


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