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週刊こぐま通信
「プリムローズだより」

電車に乗ってお届けしよう

第29号 2019年6月18日(火)
プリムローズクラス担当
 プリムローズに通っている子どもたちは、みんな絵本が大好きです。絵本を読むという行為は一見、個々の時間に感じられますが、このお部屋では円になりこちらが説明を交えながら読み進めていくのが楽しくて、一冊の本にみんなが集まってくることがほとんどです。どのような読み方かと言えば、まず表紙をじっくり眺めてどんなお話か想像してみるところから始まります。そして1ページずつ文章を読み終わるのを待って、それぞれの感想を言い合うのです。お互いの感想を聞き合うことで、一つのページからいろいろな気付きがあります。面白い表情の人物が出てくれば真似してみたり、好きなドレスはどれか、この子はどうして泣いているの?前のページで何かあったかもしれないからもう一度見せて、こんな時みんなだったらどうする?最後まで読むとみんなの思いが詰まった一冊が出来上がります。そして次にその絵本を開く時には、きっと今と同じ幸せな時間が流れます。子どもたちと作る大切な絵本を、これからも増やしていけたらと思います。

さて今週の主活動では、実際に子どもたちが小さい電車に乗ったり、ぬいぐるみが入るほどの5階建てマンションを使って、位置の言語化や指示を読み取る練習をしました。
最初に出てきた3台のカラフルな電車に、椅子に座っている子どもたちは興味津々でこちらをじっと見ていました。そして、お名前を呼ばれた人から指示された電車に座ってお部屋の中を一周し、戻ってくると今度は自分でどこの何色の電車に乗っていたのか発表しました。「私は1番後ろの黄色い電車に乗りました」このような様子です。今までは子どもたちと位置について確認する時、対象物を前にして言語化していました。今回は自分たちがその中に入ってみる、するとまた見え方が随分違うことに気が付きます。3台の1番前の電車に座れば、自分にとっては残りの電車は全部が後ろに感じられますが、実際にそれらは、3台の中で真ん中の電車と1番後ろの電車にあたります。その部分をしっかりと理解してほしいとの意図があり、今回はこのような電車を用意しました。

そして次は、子どもたちが宅配便の方になり、5階建てマンションに住んでいる動物たちにフルーツを届けるというストーリーにのせて、縦の位置関係について学習していきました。「3階のゾウさんにリンゴを届けてきてね」と伝え、いろいろな種類の果物が入っているカゴの中から選びマンションまで持っていきました。「ピンポーン、ゾウさんいますか?」合っていると、「はーい」住んでいる動物が受け取りに出てきて無事配達する事ができました。全部の部屋に届け終わると今度は、もう少し離れた場所にマンションを移動して「クマさんはマンションのどこにいるのかしら?」と聞きます。すると「そこ、そこにいるよ」「2階に住んでる」「下から2番目」などの答えが返ってきましたので、「そこ、だと何階のことなのかはっきり分からないわよね、何階とか上から下から何番目だと分かりやすいわ」と伝えました。今回は5階建てマンションを題材としましたが、日常生活でもこのような表現の仕方を増やしていける場面がたくさんあると思います。折に触れて繰り返し行っていきたいと思います。


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