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週刊こぐま通信
「プリムローズだより」

ジュースやさん

第21号 2019年2月27日(水)
プリムローズクラス担当
 飾っていた桃の花が咲き始め窓からは暖かな日差しが差し込んでいた朝、入室した子どもたちと桃や菜の花の綺麗な色や香りを楽しみました。その後10時までの自由遊びでは、おままごとをして遊びました。子どもたちはごっこ遊びが大好きです。お医者さん、お店屋さん、お母さん、動物園の飼育員さん、想像力は刺激されお部屋の中は色んな場所に変わっていきます。私たちはこの自由遊びの時間も大切に考えていますので、必ず子どもたちの気持ちに寄り添いながら成長に合わせた環境設定を行なうようにしています。今日はおままごとでしたので、大きめのビーズや一円玉くらいのプラスチックリングを渡しました。食材としてお玉でビーズをさらさらとお鍋に移す感覚が心地良かったり、ちぎった色紙を混ぜてジャム作りをしたり、工夫を凝らして遊んでいます。またお友だちと仲良く使うことが出来るように、上手に移し替えて同じ位に分けるという作業も出てきました。お片付けの時には紙を丸めたじょうごを作ると、お皿のビーズが一つの器に戻っていく様を不思議そうに見ながら「私もやってみたい」と順番に並んでいました。遊びの中で不思議だなと感じた小さな芽に十分な水をあげる時間を作る事、朝のこの時間はやはり大切な時間です。

今週の主活動のテーマは「多い、少ない」でした。実際に体を使っていろんな感覚から「多い、少ない」を感じていけるよう、用意したのは、蓋付きのデザートカップ、ストロー、大きめのビーズです。子どもたちはジュース屋さんになって、ボールに入ったたくさんのビーズを慎重にスプーンで移しながら「多く入っているジュース」「少なく入っているジュース」を作ります。カラフルで感触も楽しくて、集中して取り組んでいました。完成したら何のジュースが入っているのか、多いのか少ないのか、一人ずつ発表してもらいます。「こっちの多いのはバナナジュースです、少ないジュースはぶどうジュースです」スイカジュースにレモンジュース、それぞれに見立てているものが違うのも楽しかったです。

これまでも鏡餅では「大小」、お雛様では「上中下」についてと、行事に触れながら正しく言語化していくという体験をしてきました。日常生活でもそういった言葉を上手に使っています。自由遊びの中でビーズがもっと欲しい時「もっと大きいの下さい」と話していた子どもたちが、これからの遊びの中で「多い、少ない」が自然と使い始めることができたらと思っています。

お弁当の後は、1人の子がドールハウスで遊び始めると最終的には全員が集まってきて盛り上がって遊んでいました。先週も書いたのですが、集団遊びが本当に上手になりました。遊んでいる様子をじっくりと見ていると、関わり合いの中で成長してきている部分が見えてきました。誰かが提案したことを他の子どもたちがしっかりと聞き理解している、一つのものを上手に共有できるようになった、自分の気持ちを言葉で伝えられる、お友だちの良いところを知り始めたなどです。一見仲良く遊んでいるなとだけ思ってしまう一場面にも、子どもたちの成長が詰まっているのだと改めて感じています。生活習慣よりも目に見えづらくはありますが、近くでその成長を見守れるのはこの限られた人数の中でこそです。これから先、もっと大人数の集団生活を始める子どもたちにとって、こういった環境や経験はとても貴重なものであると思っています。


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