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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

取り扱い書店が100店舗になりました

第83号 2006/12/01(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 1994年4月から一般書店に「こぐまオリジナル教材」の販売をお願いしてきましたが、12月7日にオープンする「紀伊國屋書店 佐賀店」で100店舗目となります。首都圏で60書店、関西で18書店、九州で9書店、その他で13書店ということになります。

 教室での授業経験をもとに作成してきました「こぐまオリジナル教材」を、全国の大勢の皆さまに「幼児期の学習教材」として使っていただき、作り手としてこの上ない喜びを感じております。私たちの作り上げた教材が、多くの皆さまに支持されている理由のひとつは、現場の教師が教室での実践経験を生かし、家庭用に編集しているからだと思います。研究者が頭で考えたり、どこかの物まねで作成したのではなく、実際に子どもたちの指導に当たっている教師が、子どもたちが物事を理解していく道筋を踏まえながら、作成しているからです。学ぶ内容の系統性や順序性を踏まえた教材作りを目指してきた結果、「使いやすい」という評価をいただいているのではないかと思います。

 昨年11月から発行してきました「ひとりでとっくん365日」は12号まで発行し完結しましたが、このシリーズはどのオリジナル教材よりも好評で、1年間で2万冊以上の売り上げがありました。このシリーズで私たちが意図したことは、学ぶ順序を具体的に明らかにするということと、一番身近でサポートする母親のために「学習ノート」を付けたことです。ペーパーという限られた素材ですが、家庭生活や遊びの中に学ぶチャンスがたくさんあることを具体的にお伝えしてきたことが、大勢の皆さまから評価されたのではないかと思います。

 私たちの教室は東京恵比寿にあるゆえ、小学校受験と無関係ではいられません。だからといって、受験に合格するためだけに「こぐまオリジナル教材」を作ってきたのではありません。日本の幼児教育は今も遊び中心の保育ですが、私は、この遊び保育中心の幼稚園や保育園の教育内容が変わらない限り、今問題になっている小学生以降の「学力崩壊」は、基本的に解決しないと考えています。正しい知育を実行していただきたいという想いを「こぐまオリジナル教材」に結集し、具体的な形として提案してきました。これまで、日本における幼児教育は「知育」を敬遠してきましたが、そこにメスを入れない限り、日本の子どもたちの学力は他国に追い抜かされていくばかりです。韓国や中国の幼児教育事情を視察してきた私は、今まで以上にそう確信しています。

 受験とは直接関係のない大勢の子どもたちに使ってもらっているという喜びと責任を、より良い教材の開発に向けたエネルギーに変え、新しい教材作りに挑戦していくつもりです。今後は、近くに取り扱い書店がない方々のために「こぐま会ネットショップ」を開店する予定ですので、ご期待ください。

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