ページ内を移動するためのリンクです
MENU
ここから本文です
週刊こぐま通信
「室長のコラム」

夏季シンガポール講座を開講します

第677号 2019年6月7日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 こぐま会では、10年ほど前から東アジアや東南アジアを中心に、提携教室での授業や教材販売事業を行ってきました。現在、中国・韓国・ベトナム・タイ・シンガポール・インドネシアの6カ国に広がっており、現地の方向けの教室と駐在する日本人向けの教室とを分けて行っています。中国と韓国は現地の方向けのみ、他4カ国では現地の方向けと駐在する日本人向けとの両方で教室運営を行っています。今年の秋からは台湾でも教室を開く予定です。
中国以外は特に小学校受験の需要があるわけではありませんので、教室での授業は幼児期の基礎教育として受け止めていただき、実践しています。在留の日本人向けの教室も、基本的には将来の教科学習の基礎づくりとして受け止めていただき、できる限り東京の授業と同じ内容で行っています。ただ昨年シンガポールで日本人向け講演会を行った後の相談会で、何人かの方から、私立小学校を受験したいけれど海外にいて準備ができるかどうか、という相談を受けました。特に日常的に通う教室もないし、情報もあまり入ってきません。その上、家庭学習の教材が海外では手に入りにくく、こうした状況で受験できるのかどうか・・・という内容でした。

もともとこぐま会には、「エデュプレイ・インターナショナル」というクラブ組織があり、海外から日本に戻って小学校受験をされる方のためにいろいろな支援サービスを行っています。このクラブ組織を活用していただき、昨年も何名かの方が海外からの受験で合格を果たしています。日常的な相談や、家庭学習のための教材提供などを行い、日本に帰国された際にはスクーリングとして教室の授業に参加していただくというサービスを行ってきました。ヨーロッパ・アメリカを始め、アフリカや中南米に赴任されている方が利用されています。もちろん現地に日本人向けの提携教室があれば、そちらにも通っていただくという前提で支援してきました。最近は海外赴任される方の年齢が昔と違って下がっており、幼児のお子さまをお持ちのご家庭が赴任されるケースが増えているように思います。これまでは中学・高校受験準備の時期を海外で過ごし、帰国して受験されるケースが多かったと思います。そのため、どの国においても日本人向けの塾がたくさん進出していますが、小学校受験のための指導教室はほとんどありません。海外で教育事業を行う場合、ライセンスの問題や労働ビザの問題等があり、相当のコストがかかるため割に合わないというのが実情のようです。ですからシンガポールにおいても、小学校受験対策を請け負う教室はほとんどありません。いつ帰国できるかも分からない状況で、小学校受験の準備をすることがよいのかどうか判断しかねるご家庭も多いようです。そうした中でも、ご主人が単身赴任になっていいので小学校受験をしたい、というご家庭が多いのも事実のようです。

海外在住者の方の小学校受験にあたって、私たちが受験生の皆さまにこれまで行ってきたサービスは、
  1. 正確な入試情報を伝える
  2. 日常的な家庭学習の進め方をアドバイスする
  3. 家庭学習用の教材を提供する
  4. 受験する学校に合わせて、願書・面接指導を行う
  5. チャンスがあれば、集団授業のスクーリングの機会をつくる
こうしたことを現在エデュプレイ・インターナショナルで行っていますが、そのサービスをより強化するために、この夏からシンガポールで「受験講座」を開く予定です。将来的には、近隣諸国に赴任されている日本人の皆さまがシンガポールに集まっていただければ、そこで年数回の講座が開催できるのではないかとも考えています。

受験準備のためだけでなく、将来の教科学習の基礎づくりを行う「KUNOメソッド」ですから、単にペーパーを何十枚とやるいわゆる「受験のための詰め込みトレーニング」ではありません。そこを理解していただければ、仮に受験するチャンスがなくなったとしても、受験を学習の動機付けとして、考える力を伸ばす幼児教育を受けていただく意味は十分あると信じています。情報が入りにくい海外在住者の方々に役立つ情報を、これからも発信し続けていきたいと思います。今年のシンガポールでの講座の要綱は、決まり次第ホームページにて発表いたします。

PAGE TOP