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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

海外在住者のための小学校受験

第626号 2018年5月25日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 5月のはじめにシンガポールを訪問し、学習塾KOMABAの主催で行った教育講演会には、シンガポール在住の日本人の方に大勢お集まりいただきました(コラム 第624号)。特に小学校受験に焦点を当てた内容ではなく、幼児期に大切な思考力をどう育てるかを、私の実践経験に基づいてお話ししました。当然、帰国してからの学校選びをお考えの方が多いと思い、小学校受験に関するお話も少しさせていただきました。現在の入試の現状と受験で何が求められているか、そのために日々の家庭学習をどのように考え実行したらよいのかなど、できる限り具体的にお伝えしました。

講演会終了後、何人かの方からご相談があり、それぞれのご事情にあった対策法をお伝えしましたが、その後メールでも数名の方から、実際の家庭での過ごし方や日本に一時帰国した際の教室での受け入れ、あるいはまた、保護者の願書・面接対策はしていただけるのかなど、具体的なお問い合わせをいただきました。こぐま会では、これまでも毎年海外から帰国して秋の受験を目指す方のサポートを個別に対応してきましたが、若い子育て世代の海外赴任も多くなっている現在、きちんとしたシステムをつくって皆さまのご要望にお応えしなければならないと考え、「海外在住者のための小学校受験サポートシステム」を立ち上げました。これまで行ってきた経験を踏まえ、より明確に、より計画的に、そうしたご要望にこたえるシステムを準備しています。

海外在住の方々が一番困っているのは、小学校受験の情報が何もないということと、家庭学習をしたくても教材が手に入らないということのようです。また、願書・面接や行動観察が重要だと分かっていても、それを行う機関がないというのが現状で、何をどう行ったらいいのかが分からないというのが実情のようです。これまで東南アジアからの帰国子女が多かったのですが、中には、アメリカ・ヨーロッパ・南米から帰国された方の相談も受けました。そして、少ない時間のスクーリングでしたが、めでたく合格をいただきました。ただ合格に至るまでには、保護者の方はもちろん、私たちも相当の努力をして、秋の受験に備えました。

  1. 赴任先の日常生活の中で何をすべきかをしっかり伝える
  2. 具体的な家庭用教材を毎月お届けし、系統的な学習を続けていただく
  3. 一時帰国した際には、会員クラスに入っていただく
  4. 特に年長夏の夏季講習会には、相当数の講座を受講していただく
  5. その際には、保護者の願書・面接対策も同時に行う
  6. 入試まで頻繁に連絡を取り、万全の体制で準備を行う
  7. 直前1カ月は、こぐま会の教室に通っていただき、集団での行動・テスト形式に慣れていただく

メールでのやり取りやスカイプでの面談等、さまざまなツールを使って連絡を密にし、子どもを見守る体制を作ることが何より大事だと思います。

特に、海外から帰国して一時的にでもクラスに入って集団での学習を積み重ねていく場合、一番問題になるのは「言語」の問題です。英語が得意でも、日本語の基本が身についていないと、指示されている内容が理解できなかったり、どう表現したらよいのかがわからず戸惑うことがよくみられます。極端な場合、日本語がほとんどわからず、英語で問いかけた方がよいという子どもも受験する場合があります。その場合は、英語を専門とする教師が1人ついて英語で説明しながら理解させ、同時に日本語も学ぶような体制をとってきました。

正確な情報が少なく、なおかつ噂話だけが飛び交うような環境では、勢いペーパーを使った学習にならざるを得ず、間違ったとき、あるいは理解できないとき、どうするかという方法を持ち合わせていないため、教える側の親が困ってしまい、なかなか前に進まないというのが現状のようです。小学校受験は帰国子女枠があるわけでもありませんので、しっかりと準備して臨まなければなりませんが、ペーパーだけの学習では現在の試験問題に対応できませんし、パターン化した教え込みの学習は学校側が一番嫌っています。これまでの経験から、海外にお住まいで秋の受験を目指すことは十分可能だと考えています。直前の帰国でも対応できるように、こぐま会の日常授業の進行に合わせて家庭学習をどう積み上げていくか、そのノウハウをお伝えできるはずだと考えています。まもなくパンフレットができ上がりますのでお問い合わせください。

海外在住者のための小学校受験サポートシステム
「エデュプレイ・インターナショナル」
  1. ネットでの入会登録(入会登録料2万円)
  2. インタビュー(志望校などの意向聞き取り ※面談・スカイプ・メールにて)
  3. 家庭学習の方針決定
  4. 家庭用教材の送付
  5. 定期的なスクーリング(日本に帰国した際に)集団および個人
  6. 年長夏休み時の講座参加(優先確保)
  7. 保護者への願書添削・面接指導
  8. 9月~11月までの学校別直前対策プログラム(個人・集団)
メールでのお問い合わせ
E-Mail:eduplay@kogumakai.co.jp
お電話でのお問い合わせ
電話番号:03-5489-1630
(こぐま会 教務部内「海外在住者のための小学校受験サポートシステム準備室」)
担当者
こぐま会 エデュプレイ 代表:廣瀬亜利子

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