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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

今年のテーマは「変わりゆく小学校入試」

第572号 2017年4月14日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 第13回目を迎える今年の女子校合格フェアは、4月23日の「願書・面接対策セミナー」を皮切りに、4月30日・5月3日・4日・5日と、5日間にわたって行います。今年のテーマは「変わりゆく小学校入試」です。2011年の東日本大震災を境に、私立小学校を受験されるご家庭の考え方が変化し、志願者も減少の一途をたどってきました。加えてワーキングマザーが増え、学校側も時代の変化に応じた改革を推し進めようとしています。また、幼児教育の重要性や「非認知能力」の大切さが広く理解され、学力のみならず行動観察が改めて注目されています。その結果、集団での教育活動の意味が再認識され、ペーパーのみの個別学習だけではこれからの入試に対応できないのではないかと考える指導者が増えてきています。試験の方法や評価の視点が変わったりすることも十分考えられます。こうした変わりゆく入試の現状をしっかり分析し、また学校側の変化の背景にある考え方も踏まえ、秋の入試に向けた対策の在り方を、さまざまな角度から分析し、お伝えしたいと考えています。

4月30日の基調講演では「学校が求める家庭像」と題し、学力試験のみならず、行動観察・面接などを通じ、どのような家庭を求めているか、つまりどんな子育てを理想としているのかを、実際に出された問題を通して分析し、これからの入試の行方を予想したいと思います。小学校では、2020年度より新しい指導要領での学習が始まります。「アクティブ・ラーニング」の言葉に象徴されるように、これまでの知識一辺倒の教育では、これからの社会に通用する子どもたちは育てられないと考えているはずです。大学の入試が変われば当然高校の教育も変わります。高校が変われば中学も変わり・・・その結果小学校の学習内容も変わります。望ましい子ども像が変化すれば、当然入試問題も変わっていくでしょう。そこで求められるのは、「自立した思考と自立した行動力」のはずです。それこそが、こぐま会が長年培ってきた「考える力」教育であり、自分で考え、判断し、行動に移すことができる子どもたちの育成です。このように考えれば、小学校入試の対策は、ペーパートレーニングのみに走る「特別な教育」ではなく、まともな幼児期の基礎教育であるべきです。受験しない子どもにとっては必要ないとされ、特別視されてきた教え込みの教育ではなく、受験に関係なく大事な幼児期の基礎教育として「受験」を受け止めれば、今盛んに言われている「5歳までの教育が人間の一生を左右する」とされている幼児教育の最大の動機づけになるのではないかと考えています。合格がゴールではなく、新たな歩みのスタートとして意味を持つためには、将来の学力の基礎づくりとして、小学校受験の対策を考えておかなければなりません。こぐま会においては、そうした考えの下で過去30年間子どもたちの指導に当たり、大きな成果を上げてきました。

今回の女子校合格フェアでは、さまざまな企画をしております。

  • 実際に受験を経験された卒業生の保護者の方にご参加いただき、「合格者からのアドバイス」として、一問一答のインタビュー形式で皆さまのご質問にお答えします。
  • ますます重視される行動観察とセットで重視されている「願書・面接」に、どのような考えで臨むかをお伝えする対策セミナーと模擬面接を実施します。また、子どもたちを対象とした「女子行動観察チェック」もいたします。
  • 残り半年間の家庭学習の有効な進め方と予想される問題を解説する「学校別合格対策セミナー」を実施します。
  • 今年度版の「教室指導者からのメッセージ」「過去問とっくん」を販売します。
  • 保護者の皆さまがセミナーに参加されている間、お子さまが楽しく過ごせる「こどもワークショップ」を実施します。

はじめて受験される方にとっては情報量が少なく、分からないことばかりの小学校受験だと思います。しかし、正確な情報を持たないと「間違った受験対策」になってしまい、子どもの成長の芽を摘み取ってしまう結果にもなりかねません。こぐま会が30年間蓄積してきた情報を今の時代の変化に沿って新たな視点で分析し、皆さまの学校選択や家庭学習の方法の参考になるようにお伝えしたいと思います。

また、大森教室では「男子&共学校合格フェア」(5月5日・6日)も同時開催いたしますので、こちらもぜひご参加ください。

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