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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

合格のキーパーソンは父親です

第47号 2006/02/23(Thu)
こぐま会代表  久野 泰可

 秋の受験に向け、こぐま会「ばらクラス」では1月下旬から第1回目の個人面談を行いました。これまでの授業中の様子や、これまでに行ったテストの結果を踏まえ、第一志望校を決めるための面談です。第一志望校の方針を早く決め、これから基本授業と並行して行われる学校別講座の取り組みや家庭での学習方針も決めなくてはいけません。

 最近の個人面談には平日の午前中にもかかわらず、お父様の出席が目立ち、ご両親で面談にみえるケースが増えています。私は、だいぶ以前から小学校入試はお母様だけの取り組みでは不十分であることを強調してきましたが、個人面談に出席され、志望校のことだけでなく、学習の仕方なども質問されることが増え、実に良い傾向だと思っています。

 実際、昨年の入試結果を見ても、父親が熱心に学習相談にみえていたご家庭は、ほとんど合格しています。母親の精神的なサポートだけでなく、子どもにとっても、普段あまり接することの少ない父親と一緒に学習することは、精神的な安定も含め、とても良い傾向だと思います。母親に叱られながら行う学習だけでは、効果は期待できません。合格者の皆さんからいただくアンケートを見ても、これから受験される皆さんに対するアドバイスとして、「父親の参加・協力」を強く訴えています。

 こぐま会では、十年以上前から「父親セミナー」を開き、受験の実態と父親の役割を伝えてきました。また、昨年からは会員の皆さんを対象に「父親のための連続講座」を開き、面接練習や願書の書き方等の実践的な課題の指導も行いました。お母さん方にも大変好評で、今年も第一回目を2月19日に行ないました。

 ところで、4月23日に予定している「第2回女子校合格フェア」のテーマを「合格のキーパーソンは父親です」とし、会員外のお父さん方にも参加していただけるセミナーをいくつか用意しています。小学校受験そのものに対する考え方において、父親と母親との間にはずれが生じることもよくあることですが、そのひとつの原因に、小学校受験に関する基本情報が父親に伝わっていないということが考えられます。特に、地方出身の方には、首都圏における小学校受験そのものが理解しにくいということもあるようです。その点は、首都圏における中・高の受験の実態も合わせて理解してもらう必要があります。

 33年間の小学校受験指導を振り返り、一つの結論として、母親だけががんばる受験対策ではいろいろな意味で限界があるし、小学校受験を子育てのいいチャンスと考えれば、父親の参加・協力は絶対に必要だと考えています。「合格のキーパーソンは父親です」は、言葉を変えていえば、それだけ家庭教育のありようが小学校受験で重要な問題になっているということです。

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