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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

最後の土曜ゼミ

第404号 2013/9/13(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 2月から行ってきた、父親勉強会「土曜ゼミ」の最終回が9月7日に行われました。30名以上の方が参加され、勉強会も懇親会も盛況でした。今回は、最後の学習点検と願書・面接対策を行いましたが、願書提出を間近に控え、皆さん気合が入っていました。

お父さまのための「土曜ゼミ」
「小学校受験を正しく理解する」 第5回
1. 今子どもたちが抱えている学習面での問題点
2. 学習面の最終チェックですべきこと
3. 入試までの過ごし方 -これから子どもに起こる深刻な問題を未然に防ぐために-
4. 面接試験で気をつけること

学習点検においては、最近共通して出される新傾向の問題を紹介し、お父さま自身で子どもの学力をチェックできる問題を30問ほどお渡ししました。それを使って、母親とは違う、父親サイドの総点検をやってもらうことを要請しました。また、新傾向の問題については、夏季講座での子どもの取り組みの現状を報告し、まだ解決していない点を伝え、そこを集中して学習してもらうようお願いしました。その内容は以下のとおりです。

新傾向の問題講座を担当して気づいたこと
「入試まで残り2か月間の学習点検」
- 何が必要で、どう学習したらよいか -
(A) 交換
  1. 一対多対応の考え方がしっかり身についているか
  2. AからBを聞いても、BからAを聞いても答えられるか
  3. A=B B=Cの関係から、Bを仲立ちとしてAとCの関係を考えられる。この関係においても、AからCだけでなくCからAも答えられるか
  4. 2A=4Bの時、A=2Bであることがわかるか
  5. 1種類のものと2種類のものとを交換する場合、置き換えの操作ができるか
  6. 置き換えを2回しなくてはならない場合の交換ができるか。その際、何に変わったのかをしっかり把握できるか
(B) 言葉づくり
  1. 一音一文字の考え方がしっかり身についているか
  2. どの音同士で言葉つなぎをするかを、しっかり意識できるか
  3. 音の置き換えをしっかり理解し、その音の組み合わせで新しい言葉をつくることができるか
(C) 三角形を基本とした図形構成
  1. 大きさの違う三角パズルの場合、どこに大きな三角を使うか
  2. 自分で分割線を入れられるか
(D)じゃんけんによる関係推理
  1. じゃんけんを使った数のやりとりの場合、じゃんけん表を十分に読み取れるか
  2. じゃんけんを使った位置の移動の場合、勝ち方による動きの違いを理解できるか
(E) 飛び石移動
  1. 移動の仕方の違いを理解する(一つずつ、一つ飛ばし、一つ飛び)
  2. 二者が移動する場合の作業法 (追い越す場合、出会う場合)
  3. じゃんけんが絡む場合の移動・・・約束をしっかり覚えられるか
(F) 単位の考え方
  1. 何を基準にするか
  2. それを1単位とした場合の数え方
  3. 長さの場合は方眼を使うことが多い。広さの場合は図形的解決ができるか。また、多さの場合は容器が単位となる場合が多い。重さの場合はおもりが単位となることが考えられる
(G) 四方からの観察
  1. 反対からの見え方をしっかり理解できているか
  2. つみ木を使った四方からの観察が出題されやすい状況になっている
(H) 言葉つなぎ
  1. 一音一文字の考え方がしっかり身についているか
  2. はじめも終わりも指定のない言葉つなぎで、戻ることができるか
  3. 真ん中の音を素早く探すことができるか
(I) つりあいの応用問題
  1. 交換同様、仲立ちを置いたつりあい
  2. 置き換えの時、何に変わったのかをしっかり把握する
(J) 正方形を基本とした図形構成
  1. 4枚使った構成だけでなく、5枚使ってどんな形ができるか
  2. 真四角の中に模様のあるカードを使って、見本と同じ模様を作る際の分割線の入れ方
  3. 広さ比べへの発展、真四角を単位とする場合と半分の三角を単位とする場合
(K) 一場面を使った数の総合問題
  1. 一場面で違った質問がされる場合の対応
  2. どの部分を見ればよいかの判断
  3. 話によって場面の数が変わる場合の取り組み
(L) 線対称
  1. 折り紙を使った線対称で、自分で切ってみることができるか
  2. 半分折りの線対称は、フリーハンドの場合、大きさや長さをどれだけ意識できるか

以上、新傾向の学習点検でぜひやっていただきたいことをまとめ、これを報告しました。
その後、面接担当者から、最近の模擬面談で見られるお父さまの課題と、決してしてはならないことをいくつかお伝えしました。

場所を変えて20時過ぎから始まった懇親会は、23時過ぎまで続き、父親同士の情報交換や意見交換、また質疑応答や一人一人の決意表明などをしていただきました。真剣に取り組むうちに、お父さま自身の勉強にもなっているというご意見を伺い、家族一丸となって取り組む入試は、「入試」以上の意味をもっていると確信しました。


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