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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

第2回 合格のための連続講座を終えて

第141号 2008/02/29(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 第2回 合格のための連続講座を2月21日に行いました。今回は「数の能力をどこまで高めておけば良いのか」というテーマで、数領域に関するこれまでの学習と、今後どんな内容の学習があるのか、そしてどこまで能力を高めておけば良いのかを具体的にお伝えしました。

小学校の入試では、数に関する問題は、図形や言語と比べても多く出題されています。ですから「数に強い子」を育てることが、合格のための強力な条件になります。ただ、数に強いというと、「読み・書き・計算」の計算に強くなればよいと考えがちですが、そうではありません。なぜなら、小学校入試で計算問題が出されるわけではないからです。お話を聞いて数の変化を考え、求められる答えを導き出すわけです。数だけを取り出した問題ではなく、小学生の文章題のような内容をお話として聞き、答えていく形をとるのです。足し算・引き算だけでなく掛け算や割り算の考え方が生活に即してしっかり身についていなければ、解けない問題です。その意味で、思考力が求められる問題がたくさん出されています。

家庭における数の学習法として、次の11の項目について、具体的な入試問題を示し、子どもが間違いやすいところを解説しながら、家庭での学習の仕方を詳しくお伝えしました。

(1) 分類(集合数の基礎)
(2) 分類計数(正しく数える)
(3) 数の構成(組み合わせ)
(4) 一対一対応(数の比較・多少・引き算の基礎)
(5) 一対多対応(掛け算の基礎)
(6) 等分(割り算:等分除の基礎)
(7) 包含(割り算:包含除の基礎)
(8) 数の合成・分解(足し算・引き算の基礎)
(9) 数の増減(足し算・引き算の基礎)
(10) 数のやりとり(数の変化と比較)
(11) 数の複合問題(思考力が求められる応用問題)

こうした課題を通して、合格のためには「暗算能力」を相当高めておかなくてはなりません。暗算能力の育成は、具体物経験・ペーパートレーニング・話による数の変化の把握というように学ぶ順序があります。最初から、口頭で暗算練習だけをしてもあまり意味がありません。それぞれの学習内容の最後の課題として、暗算能力の育成を心掛けてください。

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