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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

テストを活用した入試対策

第134号 2008/01/11(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 新年 あけましておめでとうございます。

今年も、幼児期の基礎教育についての考え方や、小学校受験に対する学習法など、現場指導で感じたことを、このコラムを通じてお伝えしていきたいと思います。どうか、家庭学習の参考にしてください。

さて、年明け早々1月6日に、ばらクラスにおいて、第1回ステップ別発達診断テストを行いました。こぐま会に通う会員の方だけのテストですが、11月から始まった学習もステップ1が年内に終了したため、これまで学習してきたことがどれだけ身についているのかを、さまざまな問題を通してチェックしました。子どもたちも冬休み中に復習に力を入れ、テストに臨んだ事と思います。こうした積み重ねによって学力の定着を図り、それが同時に入試対策にもなっていくのです。

ところで、こぐま会では、受験生を対象として以下の4つのテストを実施しています。
(1)ステップ別発達診断テスト
授業で学習した内容の理解度をチェックします
(2)公開実力テスト
入試問題をベースに、範囲をきめてテストします
(3)学校別模擬テスト
各学校の出題傾向に沿った予想問題テストです
(4)個別発達診断テスト
一対一で行う学習到達度テストです
基礎学力の定着度を見るテストから、入試対策としての予想問題テストまで、目的に応じて内容と方法を変え行っています。それぞれのテストにおいては、個人結果表を作成し、平均点や偏差値など、結果を数値化したものだけでなく、個別に学力を分析し、今後の対策についてコメントしています。数値が独り歩きしてしまう危険がありますので、数値の取り扱い方については、子どもが自信をなくさないよう、十分な注意をお願いしています。

テスト結果を入試対策に生かすためには、数値化されたものにこだわりすぎてはいけません。それよりも、何が理解できていて何が理解できていなかったのかを把握することが大事です。テストを教育的に生かし、ひいては受験対策にも活用しなくてはなりません。上記4つのテストのうち、入試対策用として一番効果の出るテストは、「公開実力テスト」です。外部の方にも公開しているテストですが、会員の中で、このテストを受験対策に活用している方が毎年多数おります。合格率が一番高いのもこのテストを継続して受けた会員の方々です。なぜ効果があるのか。それはこのテストの性格によるところが大きいようです。その理由は

1. 入試問題をベースに問題が作成されていること
2. 毎回出題範囲を決め、対策用教材を提供して行うテストであること

特に 2. の特徴が、入試対策には一番有効のようです。つまり、秋の受験が本来の目標ですが、時間的にも難易度においても、今すぐに過去問を解かせることを学習の目標にするには無理があります。そのため当面の目標をこの「公開実力テスト」に置き、このテストでよい成績を収めるために準備学習を継続すれば、結果としてよい受験対策になっていくということです。ですから、このテストを継続して受ける会員の方の合格率が一番高くなっているのです。

テストを活用した学習法を編み出すことによって、目標をしっかり定めた学習ができるということです。数値に一喜一憂するのではなく、学習を継続し、最終目標である「入試本番」につなげるために、テストを有効活用されることをお勧めします。

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